書籍・雑誌

2012年6月17日 (日)

書評:Jochen Vollert 『Kübelwagen on all Frontlines』

 映画に出てくるナチス・ドイツ軍といったら必ずコレに乗っているといっても過言ではない“キューベル・ワーゲン”。イメージ的にタイガー戦車・メッサーシュミットに並ぶ、ドイツ軍を代表する同車だけに、殊更非ドイツ軍主義の方でもない限り、ミリタリーモデラーならどこかで一度は手がけた経験がお在りでしょう。

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2011年1月11日 (火)

書評:グランドパワー1月号(No.200)/2月号(No.201)

 グランドパワー誌ってのは、言うまでもなく本邦2大戦車専門誌の一つですが、これの読者は「毎月無条件に買い揃える」派と「興味を引いた記事の掲載号だけ買う」派とでは、どっちの割合が多いんでしょうね?ちなみに私は前者です。この手の資料本は、いつ必要になるか判らないし、いざその時にすぐ手に入る保証もないですし。もっとも、私がビブリオマニアが入ってるせいも多分にあるかもしれませんが。という訳で、こういった書評も随時入れていこうと思います(案外、一番他人の役に立つかもしれませんし)。

 さて旧年最後の2ヶ月分、まとめて出すには理由があります。この二冊、どちらもメイン記事がドイツ戦車ネタながら実に好対照。

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2010年11月23日 (火)

九七式中戦車チハ≪みたて号≫その3;資料編②

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『戦車マガジン増刊 世界の精鋭兵器シリーズ No.6 97式中戦車』(文献1)
古い本だがマニュアルから転載された構造図が多く掲載されており重宝する。また満州時代の第九連隊の写真も貴重。

『日本陸軍写真集①機械化部隊の主力戦車』菊池俊吉 著/グリーンアロー出版社/1994(文献2)
鮮明な生きた、しかも状態の良い訓練時の写真が多く掲載されているため、オリジナルの細部ディテールを確認するのには重宝する。同じ写真を使い解説が若干変更された大日本絵画版も存在するが、値段が高い上に写真は同じとの事なのでそちらは未購入。

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『日本陸軍の機甲部隊3 日本軍戦闘車両大全』浪江俊明 編/大日本絵画/2009(文献3)
前述の大日本絵画版写真集の続きみたいな本(?)だが、こちらは旧軍戦闘車両のカタログ本。私は他に『帝国陸海軍の戦闘車両』
という同種の本を持っているので、特に必要性は感じず、長らくスルーしていた。実際、中身を見てみるとアマゾンの書評でコストパフォーマンスが悪いと書かれていたのは半分は当たっていると思う。ただしこの本はあくまで「最近俄かに日本軍車輌に興味がわき、てっとり早く網羅的な知識が欲しい」という人向けの本であって、「在る程度知識があって、かつ、モデリングの役に立つ写真が一杯見たい」ってな人を対象にはしていない点は考慮すべきだと思う。

じゃあお前は何で買ってるんだ、ですって?確かに今回新たに購入した一冊です。理由は口絵ページに掲載されてる、インドネシアの程度の良い現存個体のカラー写真が見たかったから。4P分に4500円払いましたとも。資料本蒐集なんて写真一枚に大枚はたく世界ですもの。おかげで確認したかった部分が見られたので、個人的には買って損はしなかったとは思っています。

『ストライクアンドタクティカルマガジン増刊 日本陸軍の戦車』古是三春 他/カマド出版/2010(文献4)
先月出たばかりの新刊。表紙に描いてあるチハが正に<みたて号>そのものである上、後述の下田四郎氏の著作の出版社でもあるため、それこそ直接的な写真資料が拝めるものと勝手に期待していたのだが、その点では肩透かしを食ってしまった。ただし、日本軍の主要戦車開発史を概観し、チハ車の設計思想を理解する上では有益であり、モチベーションの向上には寄与する所大ナリ。九七式車載機銃のカバーディテールなど、記録写真で判りずらい部分の把握にも役立つ。
なお全体の半分近くは八九式の記述に割かれており、甲型と乙型の型式識別など最新の考証説を掲載している。さらに言うなら高荷画伯版アハパンである。よって件のマガジンキットを組むにあたり、何か一冊手頃な資料が欲しい、といった場合には文句なくお勧めする(この本が売れて同コンセプトの自走砲編などが出るのを期待してたりするのです)。

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『慟哭のキャタピラ―サイパンから還った九七式中戦車』翔雲社/1999 (文献5)
『サイパン戦車戦―戦車第九連隊の玉砕』光人社/2002(文献6)
『玉砕の鉄獅子 サイパンからの帰還』カマド出版/2009 (文献7)
以上、いずれも下田四郎著

書名自体は以前から知っていたが、その内読もうと思ってそのままになっていた。サイパン戦と戦車第九連隊、そしてみたて号と日本戦車史の本である。日本人の戦車モデラーとして、もっと早く読んでおくべきだった。胸にこみ上げるものを禁じ得ず、結果、今回のプロジェクトの方向性を決めた著作。御一読を強くお勧めする。みたて号含め、第九連隊の写真資料としては文献7がよい(戦場写真はGP誌等と重複するが、本隊員目線での解説は一読の価値があると思う)。なお文献5・6は敢えて両方購入したが基本的に同内容。文庫版の方は通勤カバンに入れて電車の中で。

ストライクアンドタクティカルマガジン増刊 日本陸軍の戦車 2010年 11月号 [雑誌] Book ストライクアンドタクティカルマガジン増刊 日本陸軍の戦車 2010年 11月号 [雑誌]

著者:古是 三春,鈴木 邦宏,土居 雅博
販売元:カマド
発売日:2010/10/13
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玉砕の鉄獅子サイパンからの帰還 Book 玉砕の鉄獅子サイパンからの帰還

著者:下田四郎
販売元:カマド出版
Amazon.co.jpで詳細を確認する

サイパン戦車戦―戦車第九連隊の玉砕 (光人社NF文庫) Book サイパン戦車戦―戦車第九連隊の玉砕 (光人社NF文庫)

著者:下田 四郎
販売元:光人社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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2010年11月22日 (月)

九七式中戦車チハ≪みたて号≫その2;資料編①

自他共に…かどうかは兎も角、模型製作において私はガチガチの細部考証派な自覚があります。ガンプラ少年から脱皮して戦車少年に衣替えした時に、歳の離れた先輩から“あの”HJ誌79年3月号~上田暁氏のⅣ号戦車フルバリエーションの掲載号~をもらった事が、今にして思えば刷り込み効果を発揮してしまったのだろうと思います(元々工作好きだったことも根っこにはあると思いますが)。なんせ小学生の分際で地元の書店に恐らくは町で一冊だけのPANZER誌を取寄せ頼んでたもんね。その内、実車資料を読むことそれ自体も趣味の一つに格上げされ、今では模型製作の実作業と資料分析は車の両輪、完全に50/50のウェイトを占めています。何か作り始める際、最初のひと月位は資料収集とディテールアップポイントの脳内モデリングに費やしてますかね。

と言う訳で具体的な製作記事に入る前に、主だった資料を列記しておきたいと思います。今後製作記事中で触れる必要がある場合、随時引用文献として記入する予定です。1枚目はグランドパワー誌(以降GP誌と略記)各バックナンバー。日本戦車メインのGP誌は過去に何冊が出ていますが、画像一枚目はその内、チハ度が特に高そうな4冊と、一式/三式中戦車を特集した本記事執筆時の最新刊(GPvol.199)。細部ディテール、戦車九連隊の固有装備など、適時参照しながら作業を進めます。

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続いて画像二枚目はアーマーモデリング誌(以降AM誌と略記)のコピー。今回この雑誌も手持ちバックナンバーをひっくり返して役立ちそうな記事をピックアップしましたが、なにげに日本軍率高いですね。当然メインは高石師範の『超級技術指南(vol.109~116)』、加えて北川誠司氏の『帝国陸軍機甲部隊の塗装と識別標識』からサイパン島の戦闘を特集した号(vol.48~50)。もちろん全部オリジナルは書庫にありますが、一々バックナンバーを繰るのは面倒なので、カラーコピーして随時閲覧できる状態にまとめておきます。以降の製作記事中で“師範の記事”とでたらこのAM誌の記事を指します。

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