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2013年8月12日 (月)

28cm榴弾砲組み立て(ほぼ)終わり & Pz.Sfl.IVbのアレコレ

 という訳でスミコンの28サンチ砲は、塗装の都合で固定してない一部パーツを除きだいたい組み立て終了。思ったより時間がかかってしまいました。しかし今回のエントリーはココからが本番。引き続き展示用の“ベース”の設計に取り掛かる予定。

 20130812

  向こうに貼るのはちょっと遠慮してコッチには西住殿と一緒に。はかったようにぴったりサイズなのが笑えます。

 ところで先日からTFマンリーコさんのブログで話題になっているPz.Sfl.IVbことGeschuetzwagen IVbことⅣb型自走砲。話の経緯を御存じない方は先にTFマンリーコさん所のやり取りに目を通していただくとして、あちらのコメ欄に書いた起動輪の話以外にちょっと気になったことに付いてアレコレ。

・転輪の直径

 
 そもそもの話の発端なんですが、PanzerTracts No10-1にある「通常のⅣ号転輪470㎜8個に代わり520㎜6個」という記述は、写真のキャプションにしれっと書いてあるだけで、特に一次資料等のレファレンスは無し。で、一応鵜呑みにするのもイカンかな、と思って、写真から転輪直径とハブキャップ直径の比率を出してみました。参考にしたのは工場で撮影された、この車両の資料本なら大概載ってる個体(V1 or V2か?)の後方からのショット。その予備転輪が一番クリアで撮影角度も良い。で、そこから割り出した値は
 ハブ径:転輪径≒1: 2.76
一方既知のデータから通常のⅣ号転輪の場合は
 ハブ径:転輪径≒1: 2.47
仮にPT記載の各転輪直径の値が正しいと仮定して上の比率を当てはめると通常Ⅳ号のハブ径≒190㎜に対してPz.Sfl.IVbのハブ径≒188㎜となってほぼ一致する。という訳で、印刷物に定規を当てて無理クリ測った値とは言え、Pz.Sfl.IVbの転輪直径は10%ほど拡張されておりハブはⅣ号と共通パーツ、ということでほぼ正解なのではないか、と個人的には思いますがいかがでしょうか?
 ちなみに直径520㎜という値は、何気にⅢ号と一致。

 ところで上記の予備転輪のハブキャップは、明らかに厚みの中ほどに継ぎ目があって、しかも「ネジが緩んでちょっと剥がれかけ」状態に見える(上のリンク先の写真じゃ判らないと思いますが、PTとかの解像度の良い写真であれば)。っていうか実際よく見るとキャップの固定ネジ全部締まってないんですよ。という訳で、Ⅳ号転輪話の折りに「E型のキャップの縁にパーツの継ぎ目らしき線が在る」と書いたのは、正に継ぎ目で正解だった模様で、シュピールベルガー本にあるドイル断面図の構造は正しいようです。もちろん「キャップ(に見える部分)の内側半分は実はE型用転輪の一部で、キャップそのものはE型もF型も同じなんよね」という可能性は大いにあります。

・Pz.Sfl.IVbの色
 

 同じV1だかV2だかの色。いままで何の気無しに見ていたが、どうも明るすぎる気が。汚れを差し引いた転輪ゴムの黒、砲塔内に納まったMP40のマガジンポーチの色、フェンダー上の消火器やワイヤーカッターの柄の色と比べても、明るい。車体色以上に明るいのは、恐らく地金むき出しのワイヤーロープの銀くらい。一方、のちに部隊訓練に回されている個体は明らかにグラウ塗装と思える色。
 もちろん撮影条件ひとつで同じ色が明るくも暗くも写ること位は知っていますが、私は写真そのものに関しては本質的に素人なので、両者を比べて同じ色か違う色かを俄かに判断するのは難しい。ただ、上述のように一枚の写真の中でかなり明度差のある部分が多いので、この工場写真の個体色はグラウより明るい色なんじゃなかろうか?で、ゲルプからグラウに塗り替える可能性は低いので、ココは敢えてグレープライマーを押してみたい。
 戦車模型界隈では、戦車の下塗用に防錆レッドプライマーの存在はかなり一般化しましたが、他にブラックプライマー(欧米系のモデラーがキンタの砲身なんかによく塗ってるアレ)と、もう一つリン酸化亜鉛系のグレープライマーがあります。や、“ある”って断言しちゃうとアレなんですが、多分間違いない証拠はあって、コレはそのウチ模型ネタにする予定なので詳細はとっておきますが、明るめのグレーで下塗りってのは、戦車模型界隈ではまだ認知度低いですよね。Pz.Sfl.IVbの色がその具体例、っていうのは現段階ではまだちょっと弱いかもしれませんが、可能性としては面白いんじゃないかなぁ、と。

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コメント

転輪直径、マンリーコさんの「履帯リンク数」でも「あっ、それがあったか」と思ったのですが、hideさんのキャップとの比での割り出しで、個人的にはすっかり納得です。

しかしまあ、メーカーが違うんだからしょうがないといえばそれまでなんですが、「それじゃあIII号の転輪使えよ」と言いたくなりますわな。

グレープライマーの話……よくあちこちの模型系サイトで見るサーフェサー段階?と思ってしまいました。

投稿: かば◎ | 2013年8月12日 (月) 20時54分

なるほど、ハブとの径の比ですか。説得力ありますね!

>「それじゃあIII号の転輪使えよ」

まったく同感です♪(笑)

グレープライマーの件も興味深いです。私は、「明るいけどグラウだろ」と思って、気にしてませんでした。

投稿: TFマンリーコ | 2013年8月13日 (火) 00時09分

⇒かば◎さん、TFマンリーコさん

きっとこの位の車重で接地長がこの長さで転輪数がこの数だったら、ベストの直径はこの値!っていうのが決まってて、それ以外のファクターは二の次になるんでしょう。シュペーアがトップダウンで差配したら爆撃されまくってる中で生産数が上がったというのは、色々後ろ暗い事をやらかして生産させてたのもあるでしょうが、それ以前の非効率が半端なかったというのもあるのかもしれません。

>サーフェサー段階?

あ~、確かに模型でやったらただの塗り忘れに思われちゃうかもw
ま、ココでのこの話はあくまで憶測の範疇です。

投稿: hide | 2013年8月14日 (水) 18時00分

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